またひとつ、三条の名店の灯りが消えました。北三条駅にほど近い、通称「AJ」こと「味方屋」です。
2015年の暮れに走った「味方屋、閉店」の知らせ。一緒にやってた奥様の健康上のこと、年齢的なこと、後継者のことなどから閉店を決意された、と伝え聞きました。
驚き、残念な気持ち‥‥、そして、「お疲れ様でした」「ありがとうございました!」という感謝を、あちこちで目にし、耳にしました。
SNSなどで、それぞれがそれぞれに「お別れの最後の一杯」を食べに行った報告を見るにつけ、多くの人から愛されていたお店だったのだなぁ~、と感慨深く思いました。
年末にはサービス価格で提供されていたのですが(地元の新聞に広告が入っていました)、私はその前に食べたこの一杯が最後になりました。
「三条の中華そば」です。こういうスタイルが、オーソドックスかつトラディショナルな三条のラーメンでした。
「ユキヒロックアワード2015」でも書きましたが、最後にいただいた一杯の感想は、「あれ、こんなに美味しかったっけ‥‥?」
この上なく素晴らしかったです。閉店に向けて気持ちを込めた集大成的な一杯とお見受けしました。自分たちはこれが普通と思って育ってきたのですが、将来きっと「これが三条の中華そばだった」と言い伝えられるであろう、傑作な一杯。
私、「一方通行に面したラーメン店は旨い」説! というのを以前から唱えておりました(‥‥え? 初耳なんですけど)。
一方通行沿いというハンデのある立地で長く続いてるお店には、それを跳ねのける美味しい一杯があるはず。そして、こちら味方屋もまさしく一方通行沿い。
半信半疑の自説でしたが、この一杯で確信に変わりました。
閉店して数ヶ月が過ぎようとしていますが、実は、最近になって「味方屋の出前が出てたみたいだよ!」という噂を聞いて、とても嬉しく思います。
おそらく、味方屋を贔屓にされていた常連さんかご近所さんの集まりで、どうしてもと頼まれて配達されたのかもしれないなぁ~、と勝手に想像しています。
これからも、「大口を頼まれたら出前だけでもするよ~」とか、「体調のいい時だけ店をこっそり開けるよ~」って感じで、無理せずひそかに続けていただけたらいいなぁ~、と思いました。
ありがとうございました&ごちそうさまでした。。。。。
お店の住所:三条市西裏館1-1-48
追記:2016年12月1日から営業を再開されてます! こちらの記事もご覧ください。
追記その2:その後、2018年4月30日・平成の終わりとともに味方屋も閉店となりました。約50年営業されてたそうです。長いことお疲れ様でした。