見附市の今町の住宅街にひっそりと佇む「中華のごん助」。
もう、見附の老舗名店と言って過言ではないと思います。
建物に向かって耳を澄ませば「ばっかうんめがーてー」(見附や長岡弁で、とってもおいしいよーの意)と言う声が聞こえてきそう。
美味しさの呪文「ばっかうんめがーてー」…はい、リピートアフターミー♪ 「ばっかうんめがーてー」
新潟の老舗名店の閉店の話ばかりが聞こえてくる寂しい昨今ですが、こちらのお店には末永く続けていただきたいです。やはり、事業継承と言いますか、食文化・味の伝承は重要課題ですよね。
こちらのラーメンは、もともと「長岡生姜醤油ラーメン」の部類と思いますが、見附市という地で独自に進化されたガラパゴス的生姜醤油ラーメンと思います。
ある時から、メニューをかなり絞られましたが、今なお残っている「野菜ラーメン」なんてのは、「ごん助オリジナル」な一杯ではないでしょうか? さっと炒めた野菜とワカメが乗り、炒め野菜の香ばしい味が生姜醤油のラーメンと相まって、独特な風味が生まれています。
5人も座れば満席のカウンターと、小上がりの座卓は確か? ふたつくらいあったでしょうか? 厨房から入口はもちろん、客席の隅々まで全部が見渡せる配置。こじんまりだからこそ、細部まで行き届かれたお店。
静かに丁寧な所作で作られるラーメンを、じっと待つお客さん。運ばれてきた丼に軽く頭を下げ、「いただきます。」と思わず声が出てしまう。
おもむろに少し背筋を伸ばしてから、割りばしをパチンと割るのです。
そして、私たちは清く正しいラーメンを、フーフーしながら啜る。生姜の発汗作用で、額から噴き出す汗を、ティッシュで拭います。
「…アナタハ 紙ヲ信ジマスカ?」(紙だけに)
レンゲですくっていたスープも、最終的には両手で丼を持ち上げ、自らの口に運ぶ。それはまるで、美しい祈りの姿のようでもあります。他に何が必要だと言うのでしょうか?
永遠にこのお店が続きますように… 嗚呼、汝らよ…祈りなさい、啜りなさい。…ラーメン♪ (そこは、アーメンだな! 言うと思ったけど 汗)
ごちそうさまでした。。。。
お店の住所:見附市今町5丁目18-26