三条市の田島橋の南側たもとに建つ「山吾食堂」。大変残念なことに2020年7月31日をもって閉店となりました。なんと!? 約50年の歴史があったそうです。50年も営業されてますと平坦な道ばかりでなく、やはり山吾え、谷越え(山越え、谷越え)あったのでしょうね。(;^_^A
もともと、山吾精肉店でしたので肉系のメニューがとても美味しかったです。以前、「レバニラ炒め」を定食にしてもらった記事でご紹介させていただいたことがありました。
涙で文字が霞んで見えないかもしれませんが、閉店前(2020年4月)のメニューを載せておきますね。
まずは麺類。子供の頃に食べたことがあったかも?ですが、物心がついてからは麺類をいただいたことがありませんでした。シンプルに「中華そば」もいただいて沖田艦長(おきたかった)♪さらば~地球よ~
麺類その2。焼そばも良さそうですな。三条の食堂の焼きそばは、塩味が多いのですが、こちらはどうだったのか気になるところ。メニュー写真を見る限り、塩焼きそばっぽい感じにも見受けられますね。
そば・うどん類と、麺類+ご飯類のセットもの。目玉は「ラーメン焼肉丼セット750円」でしょうか? どうしてこれをいただかなかったのか、悔やまれます、悔やまれます。
刺身あり、一品ものあり。そして精肉店自慢の美味しいお肉メニュー部門。
ううう、全部食べてみたかったなぁ~。大切なものは失ってから気づくものですね。まさしく、後悔先に立たず。
「キャー!丼ものメニューが踊っちゃってます!」これがホントの「♪ダンシング・喰い~んッスか? 喰い~んッスか?」
おそらく、Microsoft Wordでの製作ですね。(笑)パソコン習い始めに、ワードアート機能使いがち、あるある。
お酒類もあって、地元の方々の憩いの場になってました。運動会など学校や保育園のイベント帰りのご家族とか、草野球の反省会とか、地元密着の食堂でいつも賑わってた印象です。
私的に、これが最後の晩餐(昼食ですけど)になってしまった「カツ定食」。これで750円は素晴らし過ぎですよね。
とんかつを見るといつも思い出すエピソードは、美味しんぼ11巻の『トンカツ慕情』の名セリフ。
暴漢に襲われ、給料を盗られた貧乏な苦学青年を助けた、とんかつ屋「トンカツ大王」のご夫婦が、その青年に無料でとんかつ定食を食べさせ励ます。
「勉強して偉くなって頂戴」と励ます主人の妻に対して主人は、そこまで偉くなる必要はないと語り、人間ちょうどいいってものがあると語りだします。
『いいかい、学生さん、トンカツをな、トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ。』
『それが、人間、えら過ぎもしない、貧乏過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。』
その後、アメリカに渡って大成功した青年が、立ち退きで店を閉め施設に入っていた、とんかつ屋のご夫婦を見つけ出し、またあの時のトンカツを作って欲しいと懇願する。
主人が当時の勘を取り戻しながら作ったトンカツ定食は当時のままの美味しさ。
「自分の腕は少しも落ちていない」と自画自賛し、今日からでも現役復帰できると自信満々に笑う、ご主人。
「じゃー、この店は大丈夫だ」と、大成功した青年が言うと、もう一度、外の看板を見てくれと促され外に出てみると…なんと、その店舗の看板には「トンカツ大王」と掲げられていた…青年が新しいお店をプレゼントしたと言う人情話が「トンカツ慕情」です。
あさりの味噌汁が、ほっこり。
えんどう豆の卵とじ的な小鉢。
Suica!…いえ、スイカまで!…至れり尽くせりのデザート。この日は2020年4月ですので季節的にもサプライズでした。
何気にトンカツ山の裏側のポテトサラダが美味しかったりします。精肉店のポテサラの実力に唸ります。
おかげさまで、トンカツ大王のご主人が言うように、ある程度、いつでもトンカツを食べられるようにはなれたように思いますが、新しいお店をプレゼントできるほど甲斐性はありません。
いつか、どなたか山吾食堂を再開していただけないかと言う、淡い希望だけは持っております。
ごちそうさまでした。。。。。
お店の住所:三条市曲渕2丁目5-16