これこれ!「設定」とか言うのでないぞ。(笑)ところでメイ、新潟に住んでもう何年も経つので知ってると思うが、新潟名物として全国的にも認知されてきたB級グルメ「イタリアン」を知っておろう?
モッチのロンあるよ! ムロン食べたことあるアルよ! 焼きそばにミートソースを掛けただけのヤツあるよね?
これこれ!「掛けただけ」って言うのではないぞ! まぁ~、端的な説明ではあるが、それじゃー身も蓋もないぞ。あ、いや、イタリアンには蓋はあるのじゃがな…(汗) では、どっちのイタリアンを食べたのかな?
所長がもっと早く教えてくれたら良かったアルよ! 「あんさん、いけずやわ~♪」
どこで覚えたんじゃ、その日本語!(笑)それでは今回の研究テーマは『ふたつの新潟名物イタリアン、みかづき or フレンド食べ比べ。』で決まりじゃ!
今回は、我が研究所のエース!ユキヒロックくんに研究してもらったので、レポートよろしく頼むぞ。
もくじ
イタリアン誕生秘話 ~友情のイタリアン~
新潟にはふたつのイタリアンが存在します。主に新潟市内(下越地方)に店舗が多い「みかづき」
それに対し、主に長岡市内(中越地方)に店舗が多い「フレンド」。
「なんで?ふたつの違うお店で、同じメニュー名の似た商品があるの?」
その理由は、イタリアンが誕生した1960年頃に遡ります。
イタリアンが誕生したのは、新潟市で甘味喫茶「三日月(みかづき)」を経営していた三日月晴三(みかづきはるぞう)という方でして、箱根で行われた経営者セミナー受講後に訪れた、京橋の甘味処「京ばし」で食べたソース焼きそばをヒントにイタリアンを考案されたそうです。
「みかづき」では、1960年からメニューに加え、昭和30年代後半から「イタリアン」が普及されていったらしいです。
一方、「フレンド」は長岡市甘味処「長岡饅頭本舗」を経営していた木村政雄(きむらまさお)という方で、同じ箱根の経営セミナーに参加していて仲が良かったそうです。
イタリアンの販売は、みかづきの方が早く、少し遅れてフレンドでもイタリアンが販売されたそうです。ただ、同じ商品名で同じような仕様になっていますが、味や内容は違います。。。とのこと。
兄弟や弟子関係ではなく、「友情のイタリアン」だったなんて…ええ話やぁ~♪ もしかしてそれで、店名が「フレンド」なのかしら?と勘ぐってしまいます。
新潟市と長岡市の中間にある県央地区である燕市・三条市には、両店が存在します。燕市のイオン県央店内は「みかづき」。三条市のイオン三条店には「フレンド」。車なら5分と掛からないで両店を移動できる距離なので「食べ比べ」には絶好の地域です。
言わば「イタリアンも冷めない距離」ですね。イタリアン食べ比べの聖地☆県央!ってことになりますでしょうか。
ふたつのイタリアン食べ比べ ~君は、みかづき派? それともフレンド派?~
さっそく、みかづき・イタリアンと、フレンド・イタリアンの食べ比べにチャレンジ♪ 写真左がフレンド、右がイタリアン。両店ともテイクアウト…いえ、両店とも持ち帰りのことを「おみやげ」と呼びます。昭和にテイクアウトなんて言葉はあまり普及してなかったように思います。いいなぁ~、おみやげの響き。
両店とも、シンプルにお店のロゴが1色カラーで印刷されています。イメージカラーは緑のフレンド、ピンクのみかづきと、反対色です。
そして、袋から取り出した両イタリアンの容器。「そう、コレコレ!」楕円形のパックに入っております。
並べてみますと、容器の形が案外違いますね。みかづきの方が丸い感じで、表面もつるつるした仕様になってます。それに比べますと、フレンドはやや四角っぽい形状です。
上から見た限りでは「みかづき」の方が蓋が盛り上がってて、ひと回り大きく見えませんか?
では実際の厚みはどうでしょう? 横からの比較をしてみます。
「あれ?」…上から見た印象とは裏腹に、フレンドの方が若干厚みがあります。
蓋の形状の違いが上から見た印象と、横から見た印象が違うように錯覚させてるように思います。
検索の際は、「イタリアン、容器、横から見るとほぼ互角、フレンド若干大きい」で!(知らんがな!)
容器に関しては、色・つや・大きく見せる蓋形状など、「みかづき」の方が一歩優れてると感じました。
ただ、蓋を留めてる輪ゴムがみかづき1本に対して、フレンド2本ですので、「しっかりと輪ゴムで蓋が留まってるで賞」ってのがあれば、フレンドに一票です。
※2022年10月24日追記
コメントで「ラーメン大好き」さんから教えていただいた情報を追記させていただきます。
大昔、スーパーマルイ内にテナントで入っていたので、休みの昼に母と買い物に行って、おみやげしてきていました。その頃は四角い発泡スチロール容器でしたよ。
懐かしいです。
ラーメン大好きさんのコメントより抜粋
ではいよいよ、ふたつの蓋をオープン!(庭には二羽にわとりが…みたい)開封の儀。
「わお!」想像以上に違いますね。
まずは、ミートソースの色合いの違いが目に飛び込んできます。写真右の「みかづき」の赤色味の強いミートソースが鮮やか。一方のフレンドは黄色味掛かったミートソースです。麺の量が圧倒的にフレンドが多いように見受けられます。
横からもチェーーーーック!
やはり、蓋を取った容器の厚みはフレンドの方が大きく、ボリュームはフレンドの方がありますね。重さを測った訳ではありませんが、フレンドの方が内容物の量が多いのは間違いなさそう。
…と言いますか、容器の手前に注目!(奥の3リットルの箱ワインの方が気になるけど…)
最も違うのは、フレンドは割り箸で、みかづきはフォークがついてきます!みかづきのスパゲティな洋食を演出する姿勢が感じられます。
フレンドは「餃子」も二大看板としてやってるのですが、その兼ね合いもあってかミートソースがどことなく中華っぽいんです。なので、お箸で正解な感じ。
では、それぞれをよーく見ていくことにしましょう。 まずは、みかづき。
洋食イメージ強めと言う割に、生姜が付いてくるのが面白い。焼きそばの中華な部分を残してるところが良いですね。「フォークですが、箸休めとは、これいかに?」 (>_<)
一方、フレンドの方は…
別にフレンドだけ大盛りにした訳ではありませんが、こんもりボリューム感あります。みかづきの太麺に比べますと、細麺と呼んでも構わないくらいの麺の太さ。しかも、1本1本が長いです~永井の海苔です~。
今一度、みかづきに、ズーーーーーーーーーーームイン!(徳光さんの声で)
フレンドにも、ズーーーーーーーーーーームイン!(福留さんの声で)
「ね?」 やはり全然違いますね。フレンドのミートソースは、とろみのある「中華風餡掛け」って言われても、「そうちゅ(う)か?」って、納得しちゃいます。
ではでは、麺の比較をしてみましょう。みかづき☆リフトアップ! カモンーヌ!
ちゃんと、フォーク使ってます! みかづきは饂飩(うどん)?!くらい太麺で、プチプチ短い。
ではフレンドは? こちらはお箸でリフトアップ! カモンーヌ!
みかづきの後ですので尚の事、細く見えるのかもですが、モヤシと比較していただくと伝わるかと思います。みかづきの麺を饂飩とするなら、フレンドは蕎麦のような細麺に驚きました。
麺については、「饂飩なみかづき、蕎麦フレンド」で覚えていただければ、明日の入学試験も合格間違いなし!(イタリアン大学にでも、入学すんのかーい! すんのかーい!)
…と言うことで、無事に「ふたつのイタリアン」食べ比べ完了&完食&感無量の三冠達成です!!三冠王であります。(三冠の使い方を間違ってる凡例)
おっと、待っとくんなはれ! 蓋を留めてた輪ゴムに注目。
「ちゅーーーもーーーく!」
2本の輪ゴムで留まってると思っていたフレンドの緑色の輪ゴムは、実は1本でした。「なになになに?マジック?イリュージョンじゃん!」
フレンドはクロスさせて留めてるんですね。そのため、みかづきより大きな輪ゴムを使用されてます。なかなか、考えましたね。
比較結果、同じ商品名でもかなり違うことが判明しました。味は好みの問題ですので何とも言えませんが、両店ともそれぞれに工夫されていて、友情は時にライバル関係でもあり、互いに切磋琢磨してきたからこそ、令和の世にも新潟の名物、ソウルフードとして愛され続けているのかも知れません。(綺麗にまとめましたね、大盛りくん)
ちなみに、両イタリアンのお値段は2022年10月時点で…
フレンド イタリアン 350円
みかづきのイタリアンは、380円となっておりました。
第三のイタリアンには、なれなかっタカノ
以降、おまけレポになります。
昔々、新潟市(旧・巻町)などに『ラーメンタカノ』と言うチェーン店があり、やきそばにカレーを掛けた『カリーナ』と言うメニューがあったそうです。私は食べたことが無いのですが、チェーン店が無くなった現在、旧・巻町では町おこしとして、町の飲食店などが『カリーナ』を真似たメニューを提供しています。
以前、ご紹介した巻の「わんもあ亭」のカリーナ。詳しくはその時の記事を参照ください。
狙っていたかは定かではありませんが、未だ残っていたら『第三のイタリアン』的存在になっていたやも知れません。
※2022年10月24日追記
コメントで「774」さんから教えていただいた情報と、SNSで教えていただいた情報を追記させていただきます。
ラーメンタカノにはカリーナの他にナポリというメニューがありました。
焼きそばにミートソースがかかった、まんまイタリアンな物でした。
774さんのコメントより
SNSでも教えていただいた、「ラーメンタカノ」情報によりますと、、、
・燕市に燕駅前付近と、もう1店舗の2店があり、ラーメンは業務用スープだった。(母体が業務用食品会社のタカノ食品なのでセントラルキッチンだったものと思われます。)モヤシと挽肉をメインとした野菜炒めが入ると特製ラーメン。すり鉢どんぶりの手延べラーメンとありました。
・新潟市西蒲区の「わんもあ亭」には、カレーの掛かった「カリーナ」の他に、ミートソースの掛かった「ナポリ」も復活メニューとしてあったそうです。
ただし、残念ながら2022年8月に閉店したようです。(泣)
・ラーメンタカノのカリーナの麺は「わんもあ亭」より太麺だったそうです。
イタリアンを調べてる時に飛び出た、パワーワード『グリコア』
三条市のイタリアン事情としましては、三条の繁華街『昭栄通り』ってのが本寺小路から一ノ木戸商店街に抜ける通りがあり、そこには屋根(アーケード)が掛かっていました。
その昭栄通りに『昭栄通り名店街』ってのがあり、その中に「みかづき」が営業されていました。なので、昭和世代の三条市民は最初に食べたイタリアンが「みかづき」って方が多いと思われます。
実に私もそのひとりで、小学生の頃に裕福な友達のお誕生会で初めて、みかづきのイタリアンをいただき、えらく感激したのを今でも鮮明に覚えております。(他、イチゴのショートケーキがひとり一個ずつ配られたのも覚えてます。てか、忘れられません! 初恋の人みたいじゃんね、なんて罪作りな、みかづきさん。)
今でこそアーケードも撤去されシャッターも閉まってるお店が多いですが、当時のナウなヤング達は、こぞって買い物やお食事などに集まってました。確か?日中は歩行者天国になるほど、そりゃーもー賑わっておりました。
そんな中、「三条のジャスコに、みかづきがあったように思う」と言うコメントをいただき、仲間内に聞いて調べてる過程で「そういえば、イタリアンじゃないけど、ジャスコに『グリコア』ってあったよね?」と言う、平成・令和に全く聞きなれないパワーワードが登場してしまいました。
『グリコア』って、覚えてますか? 昔、グリコでお馴染みの森永グリコがハンバーガーのチェーン店『グリコア』を展開していたそうです。県内でもジャスコや長崎屋で営業されてたそうです。この数十年間、全く記憶から消えてしまっていました。
ひょんなことからイタリアン研究から急遽、グリコア捜索隊になってしまいましたが、色々な方々の記憶を辿った結果…
・三条の昭栄通り名店街に「みかづき」があり、その後に再開発で出来た「パルム」のジャスコ パルム店の中に移転した。(私が友達の誕生日会で初めて食べたのは、昭栄通り名店街時代のお店のおみやげ)
・新潟市のみかづきと、長岡市のフレンドの中間にある三条市には、みかづきとフレンドの両店が存在した希有な時期があった(はず)。
・「グリコア」はジャスコ パルム店ではなく、現在のイオン三条店のフレンドがある食料品館じゃなく、本館のエスカレーター脇辺りで営業していた。
結果、私がチェーン店のハンバーガーを初めて食べたのは、東三条駅のバス乗車券売り場のところにあった「ドムドムバーガー」だったと記憶していましたが、もしかするとそれ以前に「グリコア」で食べてた可能性が浮上。自分史を塗り替える衝撃的パワーワードになってしまいました。
よーしこうなったら仕方がない!…もっと懐かしパワーワード出したるわ!
「明日、半ドンらっけ、ヤンガーサクライとメンズ丸山を廻って、ベンクーガー(変形学生服ッス)買いに行こーて!」
「いや、俺はブラックカイザー(こちらもライバルの変形学生服)派らっけな」
「俺のボンタン、ツータックねーで、4(フォー)タックらっけ、すーげーろー!カッコいいんだわ。」
「なら、俺もこないだ、裏ボタン取れてねーなったし、カラーも割れたっけ買いに行きて~」
「なにや、俺はエチケットブラシ買いてー、ファンシーショップも行きてー」
「せっかくらっけ、エコーにも寄ってレコード見ようてぇ~! 先週のベストヒットUSAでやってた洋楽のレコード探さんばねー。なんだったかな?小林克也がマデンナの待ってリアル・ガールとか言ったような気がする。でもシンディ・ローパーと、よー見わけつかねーけど。シンディって結構なおばちゃんらよね?」
「石川書店でBOMB買っても良い?良い?」
「ばっか、今はMomocoの方がいいれ、菊池桃子かわいいてぇ~」
「何でもいいけど、おめぇー、さっきからタクティクス(当時の男子学生内で何故か流行ったオーデコロンの商品名)くっせっやー、つけすぎらいや」
「えー!そうら?カンベンねー!まーいっけ、ソックタッチ貸してくんね?」
「俺のマジソンバッグ(マジソン・スクエア・ガーデンバッグ)に入ってるっけ、使っていいよー」
「腹減ったっけ、ロンでカツロン食って帰ろうて~」
「俺、金ねっけ、ソーダ水でいいや~」
「週末、ラブラブシティーのホニホニ行こうて、ディスコでフィーバーしよって~?」
「あそこ、ブラックライトらっけ白ーれー服着てくと、光るんだれや!」
おっと、取り乱しました。(^^;) 平成令和世代には謎すぎるパワーワードの連発の当時の中高校生男子の日常会話を再現してみました。(笑)
所長!「ふたつの新潟名物イタリアン、みかづき・フレンド食べ比べ。」の研究レポは…以上になります。
うむ、レポートご苦労じゃったぞ、ユキヒロック。にしても、せっかくのレポートの最後は、やはり話が大きく脱線しておったのう。
興奮しておったのう。まー、80年代が青春だった一部の三条っ子には刺さったとは思うがの。
お店の住所:
イオン県央店(みかづき) 燕市井土巻3丁目65
イオン三条店(フレンド) 三条市西裏館2丁目12-20
おはようございます。
比較レポートお疲れ様でした。
同じ名前なのにかなり違いますよね。
三条の方々はどちらが好きなんでしょう?
おはようございます。昭和生まれ年代の三条市民は、
昭栄通り名店街にあった「みかづき」が最初に食べたイタリアンって方が多いと思うので、
きっと「みかづき派」が多いのではないかと思います。
私もそのひとりでしたが、今回の食べ比べでラーメン好きは「フレンド」の方が好みかも?と、心が揺らぎました。
風見鶏的ですが、どちらもそれぞれに良いという結論です。
読み応えあるレポート楽しませてもらいました。
見附市民ですが、昭和の時代にはフレンドしかなく、大人になってみかづきのイタリアンを知った時には衝撃的でした。
ただやっぱり小さな頃から慣れ親しんだ味はフレンドのイタリアンで、これを食べる時は昔のワクワク感が蘇ります。
餃子も意外に侮れない美味しさで、当時は冷凍ソフトクリームなんかもありました。
大昔、スーパーマルイ内にテナントで入っていたので、休みの昼に母と買い物に行って、おみやげしてきていました。その頃は四角い発泡スチロール容器でしたよ。
懐かしいです。
コメントありがとうございます。深夜まで掛かって書いたので嬉しいです。
見附はマルイにフレンドがあったんですね。(^^)
やはり、ファースト・イタリアンに思い入れがありますよね。
ラーメンタカノにはカリーナの他にナポリというメニューがありました。
焼きそばにミートソースがかかった、まんまイタリアンな物でした。
コメントありがとうございます。
ラーメンタカノのナポリ!
初めて知りました。なかなかネットにも情報がなく
こうやってあの頃を知る方に教えていただけるのは、
大変助かります。
とても興味深い情報ありがとうございます。
また、ラーメンタカノ情報ございましたら教えてください。
よろしくお願い致します。
グリコア!
確かに聞き覚えあります!
うわ〜どこの店舗か思い出せねーてば
コメントありがとうございます。(^^)
「グリコア」は三条ではジャスコ三条店の本館のエスカレーター脇にあったそうです。
新潟市ですと新潟駅南口にあった笹口ショッピングセンター、長岡市ですと駅前にあった長崎屋の2階にあったそうです。
村上市のジャスコ(30年以上前)「グリコア」ありました!ハンバーガーデビューはグリコアでした! ちなみに村上には、みかづきもフレンドも無く、ジャスコのフードコートというかソフトクリームとからーめん、そば、やきそば を売っていたカウンターオンリーのお店があったのですが、そこでミートソース on 焼きそば、カレー on 焼きそばたべてたような記憶があります。ナポリ焼きそばってのがシックリくるのでタカノ食品卸してたのでしょうかね。何せ30年以上昔の話しなのでネットに記録は何もなしです…
KYさん、コメントありがとうございます。
村上市にグリコアあったんですね。なんだか嬉しいです。(^^♪
ジャスコのフードコートに、タカノ食品が卸していた可能性はありそうですね。
また、思い出したことがありましたら、ぜひ情報お寄せください。
ありがとうございまーす!